2022年1月14日 (金)
森と氷河と鯨
星野道夫さんの「森と氷河と鯨」という本を読みました。
カナダやアラスカで生きてきたインディアンやイヌイットの人々の神話の中にでてくるワタリガラスの伝説を求めて旅をしたお話しです。
美しい写真とともに紡がれる彼の文章は本当に誠実です。
ふと、知性とは誠実さのことなのだと気が付きました。
誠実な言葉は静かで、こちらが耳を澄まさなければ聞こえない。
この騒がしい世の中では、大きな声にかき消されてしまいがちですが、誠実さに対して耳を傾けない、向き合えない社会は、きっと歪んでいってしまうと思います。
彼のような人が世の中には必要なのに、彼の死は早すぎました。
でも、この本で彼の言葉が聞けてよかったです。
(箕輪)