2005年8月11日 (木)
12人の怒れる男
私の好きな映画に「12人の怒れる男」という作品があります。
父親殺しでつかまった少年の裁定をまかされた12人の陪審員が繰り広げるドラマです。
舞台は審議を行う部屋のみで派手さはまったくありませんが、人の運命を委ねられた
陪審員たちの心情を見事に描いています。
裁定は12人全員一致でなければなりません。
陪審員達はみな一般の社会人ですから、「仕事に戻りたい」とか「今夜のナイターを
観に行きたい」などの理由で審議を早く決着させたいと考えます。
しかも状況証拠は明らかに少年に不利な材料が揃っており、11人の陪審員は
最初から有罪と決め付けていました。
しかしただ一人主演のヘンリー・フォンダのみが「Not Guilty」と一歩も譲らず、
その後の彼の理路整然とした反論に一人また一人と無罪側につく人が出始め
最後には・・・というストーリーです。
何十億円という制作費をかけたド派手な映画も私は好きですが、この制作費が
出演者のギャラ位しかかかっていなそうな映画でも心にずっと残り続けることを
考えると、映画ってやっぱり脚本なんだなーと思ってしまいます。
この映画のリメイク的な作品で「12人のやさしい日本人」という映画がありますが
これも非常におもしろいです。さすが天才三谷幸喜!
どちらも観て後悔はない作品ですのでオススメです。
(田中)